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りんごの表面がベトベトしていることがありますが、これは「果紛」といわれるもので、りんご自身が作り出すろう物質(ワックス:脂肪に似た物質)です。りんごの表皮組織は数層からできており、果皮組織の最上層にはクチクラと呼ばれる組織があります。クチクラは果皮の表面を保護したり、果肉からの水の蒸散を抑え鮮度を維持するなど、果実にとって大切な生理的な役割を果たしています。クチクラは二層構造となっていて、上層ではろう質顆粒とトリテルペンの一種であるウルソール酸結晶が、下層では流動性のろう物質が、それぞれクチンという脂肪酸類の重合体に包まれた構造になっています。 |
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このろう質顆粒とウルソール酸結晶がりんご表面のろう物質の正体です。ろう物顆粒は、パラフィン、アルコール、飽和脂肪酸からできています。りんご表面のベトベトを、農薬や人工的なワックスではないかと心配している人がいますが、りんご本来の生理的現象なのです。りんごでも人工的なワックス処理の研究も行いましたが、ワックス処理による鮮度保持効果が少ないことや消費者の志向にあわせて、20年以上前からわが国で生産販売されているりんごにはワックス処理はされていません。りんご表面のろう物質は自らが作り出す新鮮さを保つための物質ですから食べても安全です。
徳佐のりんごについて>>
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りんごの果肉の一部が水浸状態になっている部分は「みつ」といわれ、みつの入っているりんごは消費者に人気があります。みつは、外から人為的に注入したものと誤解されることもありますが、樹上でりんごが完熟する過程で自然に発生したものです。りんごは細胞と細胞の間に多くの空気を含んでいますが、みつのように見える部分ではそこに糖を含む液が詰まっているために水浸状になっています。みつはすべての品種で発生するわけではなく、ふじやデリシャスなどに発生します。みつは木になっているときに生じ、貯蔵中に徐々に少なくなっていきます。 |
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りんごでは、光合成によってつくられる同化産物がソルビトールに変換されて葉から果実に転流し、果肉内で果糖(フルクトース)などの糖に変換されます。完熟期にはすでに細胞内が糖で飽和されているためソルビトールは細胞の中に入れず、細胞と細胞の間に蓄積するため、水浸状になると考えられています。したがって、みつ入りりんごは完熟になるまで木になっていたことの証明です(年によっては完熟してもみつ入りが微量の場合も有ります)。このみつの部分にはソルビトールが多く含まれており、さわやかな甘さが感じられますが、ショ糖(スクロース)などの糖はほかの部分と比べて多いわけではありません。
りんごジャムの作り方>>
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| 「喉仏」(のどぼとけ)のことをAdam's Appleというのをご存知ですか。エデンの園で幸せに暮らしていたアダムはその園で絶対に食べてはいけないと神からいわれている禁断の木の実を口に入れた時、神様から声をかけられ、アダムはあわてて飲み込もうとして木の実を喉にひっかけてしまいます。
そこが喉仏になったという話です。ただ、禁断の木の実がりんごか否かは不明で、カンキツという説、アンズ、イチジクという説もあります。当時りんごは、りんご以外にカンキツ、アンズ、ザクロ、イチジク等の果物の総称として使われていたようです。 |
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アイザック・ニュートンが、りんごの落ちるのを見て、万有引力の法則を発見したという話は有名です。このりんごは「フラワー・オブ・ケント」という品種とのこと。ニュートンのこの木は接木で増やされ、日本には昭和39年頃英国国立物理学研究所から柴田雄次日本学士院長に苗木が送られてきたのが最初です。この木は東京大学付属小石川植物園にあります。その他、秋田県果樹試験場、建設省土木研究所、通商産業省電子技術総合研究所等にもニュートンのりんごの木は植えられています。秋田県果樹試験場の調査によると、この品種は果重122グラム程度と小さく、円〜長円形、暗紅色で縞があり、酸味が強く、果肉が柔らかでボケやすく、収穫前落果が極めて多いとのことです。生食用というより、料理用品種のようです。落果しやすいこともこの品種の特徴のようで、落果しにくい品種がニュートンの家に植えられていたら、万有引力の法則の発見は遅れていたかも知れません。 |
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